ピロリ菌検査
ピロリ菌検査について
ピロリ菌感染による自覚症状は、ほとんどありません。しかし、感染していると(ピロリ菌感染症)、除菌をしない限り胃の中に棲み続け、胃がんや胃・十二指腸潰瘍、慢性胃炎の要因になることが判明していますので、除菌をお勧めいたします。
ピロリ菌の検査には、内視鏡(胃カメラ)検査を伴う方法と、内視鏡検査を伴わない方法があり、それぞれ3つずつ、全部で6つの方法があります。
内視鏡検査を伴う方法
内視鏡で胃の粘膜を少しだけ採取し、下記のいずれかの方法で検査します。
培養法
胃の粘膜を磨り潰し、ピロリ菌の発育環境下で5~7日間培養して判定します。
迅速ウレアーゼ法
ピロリ菌がもつウレアーゼという酵素の働きによってつくられるアンモニアの有無を調べます。
組織鏡検法
胃粘膜の組織標本に特殊な染色を施し、顕微鏡を用いてピロリ菌がいるかどうかを調べます。
内視鏡検査を伴わない方法
内視鏡検査を行わず、次のいずれかの方法で検査します。
尿素呼気試験
呼気(吐き出した息)を集めて診断する、最も精度の高い方法です。ピロリ菌がもつウレアーゼという酵素の働きによってつくられる二酸化炭素の量を調べます。
抗体測定法
ピロリ菌に対する抗体が、血液や尿に存在するかどうかを調べる方法です。
糞便中抗原測定法
糞便中にピロリ菌の抗原(細菌毒素や菌体成分)があるかどうかを調べる方法です。
※保険適応でピロリ菌の検査が行えるのは、胃・十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎、早期胃がんに対する内視鏡的治療後の患者様です。
ピロリ菌の除菌
ピロリ菌の除菌には、プロトンポンプ阻害薬(胃酸の分泌を抑える薬)と抗生物質を7日間服用します。プロトンポンプ阻害薬で胃酸の分泌を抑えておいてから抗生物質でピロリ菌を除菌するのです。
服用終了後から約2ヶ月後以降に、除菌療法の効果を判定します。
この方法による除菌率は、わが国では70~90%と報告されています。
最初の除菌療法でうまくいかなかった場合は、違う薬を使って再度、除菌療法を行うことができます。この方法により、さらに90%以上の方で除菌が可能と言われています。
こうした除菌により、感染期間が長きにわたっており萎縮性胃炎の進んだかたでも癌のリスクを減らすことが可能で、また30歳未満の若い世代なら発がんリスクをゼロに近づけることも期待できます。