胃疾患による症状
以下のような症状がある場合には
胃カメラ検査をおすすめします
胃痛
胃痛の原因
胃痛は様々な原因によって引き起こされます。暴飲暴食や激辛料理、お酒の飲みすぎ、ストレスなどです。
脂っこいものを食べ過ぎたり、トウガラシなどの香辛料を摂取し過ぎると、胃が過剰に刺激されてしまい、胃痛を引き起こしてしまうのです。また、強いストレスを感じる生活を続けていると、自律神経が乱れてしまい、胃腸の働きが悪くなります。その他にも原因は多岐にわたりますので、まずは当クリニックをお気軽にご受診ください。
胃痛を伴う疾患
急性胃炎や慢性胃炎、胃潰瘍などが考えられます。このうち急性胃炎はストレスや暴飲暴食、食中毒などが原因となって起こります。安静にしていれば2~3日ほどで症状が落ち着くことが多いのですが、症状が重いときは医療機関で治療を受ける必要があります。慢性胃炎は、暴飲暴食を繰り返したり、ストレス過多な生活が続くことで起こります。放置していると胃の粘膜が慢性的に傷つけられるため、胃潰瘍へと進行してしまいます。胃潰瘍は文字通り胃の粘膜に潰瘍をきたす病気であり、みぞおちの辺りがズキズキと痛むようになります。
検査・治療
胃痛が起こったときは、まず初めに原因を突き止める必要がありますので、きちんと検査を行います。どのようなときに痛みが起こったのか、痛みはどの程度なのかといった点を問診し、必要に応じて血液検査やエコー検査、胃内視鏡検査などを行います。治療に関して言うと、通常はお薬を服用することで快方に向かうことが多いのですが、場合によっては外科手術が必要になることもあります。
胸やけ
胸やけの原因
胃の内側にある粘膜には、胃酸などの刺激から胃を守るための仕組みが備わっています。しかし、食道には粘膜がありませんので、胃酸が逆流してくると胸やけが起こってしまうのです。通常ならば、胃と食道のつなぎ目にある下部食道括約筋という筋肉が働いてくれるので、胃の中の内容物が逆流しないようになっています。しかし、年齢とともにインナーマッスルが減少したり、生活習慣として寝る前まで晩酌をしたり、夜に間食を摂取して胃内に食べ物がたくさんある状態で就寝することにより、胃酸が逆流し、胸の辺りがムカムカしやすくなるのです。
検査・治療
胸やけを診断するための検査としては、胃カメラ検査や血液検査があります。通常は、口または鼻から内視鏡を挿入し、胃や食道内部の状態を直接確認します。この検査により、粘膜がただれていないか、潰瘍が出来ていないか、胃と食道の境界位置に問題はないのかなどを調べることが出来ます。患者様の中には、「以前に行った胃カメラ検査が辛かった」とおっしゃる方もいますが、現在は苦痛や痛みを抑えた検査が普及しているので、安心してご受診ください。なお、治療に関して言うと、薬物療法がよく効きますが、重症の場合には外科的治療が有効な場合もあります。
吐き気
吐き気の原因
吐き気を引き起こす原因は様々ですが、胃腸に何らかの問題が起こっているケースが多いと言われています。実際、暴飲暴食によって胃の粘膜に炎症が起こると、体の防御反応として吐き気を催します。また、ウイルスや細菌に汚染された食品を摂取したり、毒キノコなどを食べた時にも起こります。この他、ストレスによって自律神経のバランスが崩れたとき、妊娠初期、お薬の副作用などでも起こることがあります。それだけでなく、頭の病気が原因のケースも少なくありません。例えば頭を強く打った後に、打撲部や頭全体の痛みに加えて、吐き気が生じたら、それは危険信号です。
吐き気に関連する疾患
様々な疾患によって吐き気をきたすのですが、消化器疾患としては急性胃炎や胃潰瘍、胃がん、腸閉塞、虫垂炎、胆石発作などがあります。暴飲暴食、ウイルス感染、食中毒などが原因となって急性胃炎になると、胃の粘膜がただれて吐き気が起こります。この場合は数日で軽快しますが、胃の粘膜が傷ついて胃潰瘍になると数週間の内服治療が必要になります。
検査・治療
主な検査としては、腹部レントゲン、腹部エコー検査、胃カメラがあります。腹部レントゲン検査では腸閉塞の有無を判断します。腹部エコー検査では胆石発作の有無を確認します。胃カメラは胃や食道の状態をチェックします。これらの検査によって吐き気の原因となっている病気を見つけられることがよくあります。但し、原因と特定しきれないケースもありますので、必要に応じて血液検査を行うこともあります。こうした検査によって原因が明らかになったときは、それぞれの病気の治療を行います。お薬を服用することで改善することが多いのですが、病気の種類によっては外科手術が必要になることもあります。
食欲不振
食欲不振の原因
胃腸の機能低下が主な原因ですが、胃腸の機能低下の原因として様々な疾患があります。精神的なストレス、肉体的なストレスのほか、胃がんなどの重症な病気が隠れている場合もあります。運動不足だけでもエネルギーの消費量が少なくなるため、食欲が低下します。原因が様々であるため、食欲不振が長引き体重減少が見られるような際には、きちんと検査を受けるようにしてください。胃腸の病気だけでなく、ホルモンの異常、精神科疾患なども考えられますので、総合的に対応していきます。
食欲不振に関連する疾患
食欲不振に関連する消化器の病気としては、慢性胃炎、胃潰瘍、胃がんなどがあります。慢性胃炎は、胃の粘膜に生じた炎症が慢性化している状態であり、ピロリ菌や非ステロイド抗炎症薬、長期間のストレスなどで引き起こされます。食欲不振だけでなく、胃の痛みや胸やけ、腹部膨満感が見られることもあります。胃潰瘍も概ね同じような原因で起こります。胃がんは、初期の段階では自覚症状が殆どないのですが、進行するにつれて症状が目立ってきます。
検査・治療
患者様の症状に応じて胃カメラ検査やエックス線撮影、エコー検査、血液検査などを行います。胃カメラ検査は、胃潰瘍や胃がん、食道がんをチェックする上で効果的です。エックス線撮影は、胃や腸の動きに関連する腹腔内のガスなどを確認できます。肝臓や胆嚢、膵臓などの病気が疑われるときは、エコー検査を行います。食欲不振の原因が内臓の機能異常にあると考えられるときは、お薬を処方して経過観察することもあります。
胃もたれ
胃もたれの原因
胃の蠕動運動不良が原因の場合が多いですが、食事の内容によっても生じます。脂っこい食事は消化するための負担が重くなりますし、香辛料などの刺激物も影響を及ぼします。運動不足やストレスによっても胃もたれが起こります。
胃もたれに関連する疾患
胃もたれに関連する疾患としては、慢性胃炎、機能性ディスペプシアなどがあります。
検査・治療
患者様の症状にもよりますが、主に胃カメラ検査、血液検査などを行います。このうち胃カメラ検査は、胃や食道の状態を確認する際に必要となります。胃カメラで胃の粘膜に何も炎症がないのに胃が重くつらい症状が続く場合には機能性ディスペプシア、という診断のもと、胃の蠕動運動を促す薬を投薬することで胃もたれを改善させることが出来る場合があります。